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定山渓行きバスの終点「車庫前」で降車し、歩くこと10分、定山渓温泉とは別世界の静かな森の中に、豊林荘がひっそりと佇んでいます。
平日に訪ねてみれば、その日唯一の湯客となることも珍しくなさそうにシンと静まりかえっています。建物は豊平峡ダム建設時に伐採した木材をふんだんに使用した山荘風の建物で築四半世紀余。私はトイレの空間の見事さに感動しました。 |
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湯船はいたってシンプルな石作りの浴槽、少々浅めです。女湯は男湯の半分の大きさ、ライオンの口から湯が注がれています(誰もいないので拝見させていただきました。撮影は夏のもの。冬は湯気で撮影不可でした。) |
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浅めの浴槽に源泉をそのまま流し込んでいるようなので、先客が適温に調整してくれていないと、熱くて飛び上がります。あえて気合を入れて熱々を我慢して入るのがいいらしいですが、湯もみ板と沢水の蛇口もあるので、調整は可能です。地元情報誌によると、湯もみ板があるのは北海道でここくらいではないか、と。 |
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浴槽からは外側全面がガラスなので、四季折々の自然の風景を楽しむことができます。湯上り後、自販機でビールを買い、2階のテラスでぼーっとしていると、都市部からわずかなところで、こんなに静かな空間があることに驚かされ、また、湯の熱さで気分がキリリと引き締まり、活力が沸いてきます。
今度は是非泊まってみたい、そんな札幌郊外の秘湯でした。
(02.8、02.12 会員No.1331) |