レジオネラ属菌の主な消毒方法

出所:「新版 レジオネラ症防止指針」、「安全な温泉・あぶない温泉(中澤克之著)」より作成

消毒方法 手 法 長 所 な ど 主 な 短 所
塩素消毒 遊離残留塩素が0.2〜0.4mg/Lになるように注入
手法が確立されている
残留効果がある
機器、配管の腐蝕が促進される
トリハロメタン発生の可能性がある
塩素臭が発生する
皮膚や髪へのダメージがある
アルカリ性泉では効果が低下する
酸性泉では塩素ガスが発生する
鉄を酸化させる。鉄分の多い温泉に不向き
残留性塩素剤
毒性が低い(食品の品質保持にも使われている)
持続時間が長い
使用量は残留塩素として測定できる
高価(高いといわれている次亜塩素剤よりも高価)
即効性がない
高温殺菌 70℃以上に加熱
菌が常時検出される場合に適する
安価で容易に実行できる(燃料費がかかるという意見もある)
5トンあるいは10トンという温泉を70℃まで上昇させるのは燃料費がかかる
殺菌後に適温に冷ますまで時間がかかる
ヤケドの危険がある
紫外線照射 40℃以下の水流に適用 設置が容易
局所的な消毒であり、残留効果がない
照射管にスケールなどが付着し、照射効果が低下する場合がある
有色泉には効果がない
オゾン殺菌 紫外線照射と併用すると効果的
強い酸化・分解作用がある
瞬間的に細菌やウイルスを不活性化する
局所的な消毒であり、残留効果がない
費用が高い
オゾンは有毒ガスである。副生成物としての有害物を除去する必要がある
機器、配管の腐蝕が促進される
銀イオン 銀(銅)板を浴槽水に浸して電気を通し、銀イオンを発生させ放出する除菌法
残留効果がある
毒性がない(長期間にわたる銀摂取の毒性のデータはない)
銀イオンはアルカリ性の泉質でも殺菌作用がある
データ不足(現場での効果やpHとの関係、毒性のデータなどが不足)
スケールなどが付着し、効果が低下する
その他 「通電」「セラミックろ過剤」「ヨウ素剤」「ヒノキチオール」「臭素」など
コストや臭気、使いやすさなど、いずれかの短所がある。




UPDATED/2003.4.22
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